2009年8月4日火曜日

音の会

先週末の頑張りのお陰で、今週木曜日の単位修得試験準備の目処が立ったことから、国立劇場「音の会」公演を聴きに行って来ました。

「音の会」は、国立劇場の歌舞伎音楽(竹本、鳴物、長唄)研修生による発表会です。若者による公演ということから、入場料金はかなり安く設定されています。今回の演目は、雨の四季(長唄)、妹背山婦女庭訓(義太夫)、棒しばり(舞踏)の3本です。どれも好きな演目です。「雨の四季」は、鳴物が多い長唄です。鳴物は、笛・太鼓・鈴を始めとし、奏者5人が、3種類~10種類近くの楽器を演奏していましたから、相当の種類を聴くことができました。これほど多くの鳴物を楽しめる演目は、そう多くはないと思います。「妹背山婦女庭訓」は、三味線と語りだけです。三味線の音はあるものの、太夫の語りだけで聴衆を惹き込むことは難しいです。聴き易い演目ではありますが、正直、ちょっと眠くなってしまいました。最後の「棒しばり」は、無条件で楽しめるものです。勘三郎監修ということもあり、最初から最後まで見せ場・聴かせ所の連続です。「棒しばり」は、能でも演じられる演目ですが、歌舞伎の方が大衆向けで大笑いできること間違いなしです。

3演目を通して、「型」や「構え」の美しさを改めて感じました。小太鼓を叩く前の撥の構え、横笛を吹き終わった後の所作、身体に対する三味線の角度、激しい踊りの途中の指先の表情、どれもこれもピタッと決まっていて美しかったです。型の美しさは、日本の伝統武芸に共通することなんだと思います。日常から、背筋を伸ばして美しい立ち居振舞いをしたいものです。

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