2011年2月26日土曜日

貴人清次

今日の茶室の設えは、雛祭り一色であった。

軸は内裏雛、花は桃と菜の花、床には雛人形、棚は徒然棚、お菓子は桜餅、茶碗や茶器、蓋置きも雛祭り関連で、ついでに釣釜ときている。我が家には雛祭りグッズがないため、女子としては、ひとしお嬉しい設えである。

徒然棚を使うとなると、薄茶のほうが楽しかろうと思い、貴人清次を稽古することにした。毎度のことながら、貴人さんを迎えて茶をするなんて有り得ないが、お茶ごっことしては面白い点前であろう。

全神経を集中させてもなお揺ら揺らしてしまう釣釜の不安定感が、茶席に動きを演出して、ゆったりとした気分にさせてくれる。いつの間にか、良い季節になったものである。

2011年2月23日水曜日

茶窓間話

月1度、古筆で認められた茶書を読む勉強会に参加している。茶窓間話は、茶室の窓から聞こえてくる話をまとめた書である。平安文字で書かれた江戸時代の書物らしい。

会話には、数寄雑談と世間雑談があるが、茶室においては世間雑談は御法度とされている。政治、宗教、嫁姑の悪口等々、世間一般の下世話な内容を話題にすることは無粋ということだろう。茶室で好まれる数寄雑談は、常人にはとても難しい。茶の造詣が深くないと会話に参加できないし、古典文学や和歌の知識も求められ、あらゆる教養が必要となる。私には、とても及ばない世界である。

そんな常人のための参考書が茶窓間話である。茶室で引き合いに出せる話題が盛りだくさんなのである。しかるに、平安文字を読み砕くのが、これまた難しい。分かれば面白いのだが、なかなか先に進まない。今日は、登場した一文字『曙』で一盛り上がりした。『曙』と『暁』の違いは何か?日本語は面白いの~。

2011年2月17日木曜日

文楽

春の文楽鑑賞は、時代物2本。
・芦屋道満大内鑑
・こもち山姥

芦屋道満は、陰陽師・安倍晴明が白狐の子であったという伝説を基にしたお話し。山姥は、恋人によって不思議な通力を持った八重桐のお話し。2つの話しの共通点は、晴明の生母・葛の葉が、美しい姿から白狐に変化し、八重桐も美しい女性から、角を持った山姥に変化するところであろうか。一瞬にして替わる様は、人形使いのなせる技であろう。文楽らしい話しで楽しかった。

2011年2月15日火曜日

スープ手延べ生姜めん

生姜好きにはたまらない逸品を発見した。

「島原農業高校」と「めんの山一」による産学連携プロジェクトで商品化された『スープ手延べ生姜めん』である。麺は手延べそうめんに生姜が練り込まれており、やや茶色を帯びている。スープは生姜風味のチキンコンソメである。味も香りも生姜一杯で、生姜好きにはたまらない一品だ。インスタントラーメン同様、鍋で3分茹でれば出来上がりである。食せば身体がポカポカ温まり、1食あたり176kcalってのも嬉しい。そのままでも美味しいが、野菜を一緒に煮込めばミネストローネ風になり、満足感も増すってものである。

2011年2月12日土曜日

逆勝手

寒~い時期は、大炉の季節である。

大炉は、炉畳の中の炉の場所と対角に切るという決まり事があるそうな。対角線上に炉が切ってあると、それぞれの点前座に座ると、炉は右側にくるが、大炉は左側にくることになる。炉の位置が左右逆転することにより、点前も全て左右逆転して行われるのが逆勝手である。逆勝手の場合、小難しい点前をすることはなく、濃茶も薄茶も平点前がおこなわれることが多い。平点前は基本の点前であるが、手と足が左右逆になるだけで、なんともやり難いものである。身体に染み付いた足運び、手捌きは、脳ではなかなか切り替えられないようである。

2011年2月11日金曜日

Primi Baci

















Primi Baciは、井の頭公園脇にあるイタリアンレストラン。
数年前に開店した店だと思うが、開店当初から気になっていたところである。

2月11日(建国記念日)は、我々が乃木神社で結婚式を挙げた日で、我が家では『結婚式記念日』と呼んでいる。今年は、思いがけず、夫が妻に内緒でPrimi Baciを予約してくれていた。夫が洒落たレストランを予約するなんて、めったにないことで、嬉しいものである。

この日、東京は大雪だった。予約がなければ外出しないような天気だ。が、場所はPrimi Bachi、それも一日一組限定のプレミアムコースとなれば、心はルンルンである。案内されたのはテラス席の奥。雪を眺めながらの食事となった。テラス席は、暖房器が設置され、ブランケットが用意されているとはいえ、食事が進むにつれて深々と冷えてくる。ブランケット2枚を足腰に巻いての食事と相成った。そんな寒さを吹っ飛ばすように、食事もカクテルも美味であった。普段ほとんど口にすることがないフォアグラだのトリュフだの・・・・・、食べ慣れない我々の口には勿体無い食材が次々と登場した。たま~に贅沢な食事をするのは良いの~。

2011年2月7日月曜日

QVAクッキー

久し振りにQVAクッキーが届いたぞ~。

今回は、パレピニオン、レモンケーキ、ブラウニー、ガレット・ブルトン・サレ、ココアクッキー、チョコアーモンドの大量詰め合わせ。少し早めではあるが、ブラウニーはハート形に焼かれ、ガレットにはバレンタインシールが貼られていた。味はもちろん天下一品であるが、包装にまで配慮されているところがサスガである。

2011年2月6日日曜日

ゆう季

















地元のお気に入りの店の一つ、『ゆう季』。

『ゆう季』は、地味な街には珍しくお洒落な店構えである。内装もセンスの良い小物で飾られ、清潔感があり小洒落ている。知らないで店内に入れば、そこが釜飯屋だとは、とても思えないに違いない。

『ゆう季』は、釜飯屋でありながら、釜飯に至るまでのコース料理はフレンチっぽい仕上がりである。本日のメイン料理は、“帆立の香草パン粉焼き”であった。そもそも、一番の売り商品である釜飯は、帆立や海老や牡蠣やうなぎ等々、大振りな具材がドッサリ入っている。釜飯に使う食材をアレンジすれば、お洒落な一品料理が出来上がるってことなんだと思う。白ワインと一緒にフレンチ風料理をいただき、最後の〆に釜飯をいただけるなんて、あぁ~日本人で良かった~~~。

2011年2月5日土曜日

台天目

先週に引き続き四ヶ伝の稽古。

台天目は、天目台の上に天目茶碗を乗っけた点前である。大事な大事な天目茶碗を、丁寧に丁寧に扱いましょうってのが特徴である。唐物茶入同様、本物の天目茶碗を所持することは有り得ないため、所作を覚えるだけの手前である。大事な大事な茶碗の扱いだけに、面倒な手順が次から次へと登場する。自らの記憶力を試すには良い機会である。・・・・ほとんど覚えていなかった・・・・。手順以前に、袱紗捌きや足の運び、道具を置く位置に思いっ切り駄目出しをされ、それはそれで願ったり叶ったりの稽古内容であった。

天目茶碗は、宋代後期、南中国の福建省・建窯と江西省・吉州窯が中心となって、輸出用として製作された黒釉磁器である。建窯は油滴天目、曜変天目、禾目天目、吉州窯はタイヒ天目が代表的である。天目の名の由来は、建窯と吉州窯は並んでそびえる山の上にあり、麓から見上げると、窯が天の目のように見えるところからきている・・・・と何かの本で読んだ・・・ような気がする。