昨年後半頃から、四ヶ伝の稽古を敢えて避けていたが、今日は、久し振りに唐物を選んだ。
唐物茶入は、唐から渡来した薬壷を茶入に見立てたものである。もともとは粗末で安価な雑器であった壷が、日本の茶人に好まれたことから、今では高価な美術品になってしまった。現代の茶道具屋で唐物として売られている物は、ほとんどが唐物を写した和物である。本物の唐物茶入は、数が少なく、まず入手不可能であり、値段は、家一軒が建つほどらしい。写し物には興味がなく、しかし、本物を持つことは一生ないと思うと、稽古のための稽古をしてもしょうがないんじゃないかと、少々斜に構えた見方をするようになってしまっていたのだ。
しかしまぁ、いろいろな点前をするってのは、気分が変わって楽しいものである。久し振りで忘れていた事も多いから、これからは、たまには四ヶ伝もしましょうかね。
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