2009年12月14日月曜日

スクーリング 「京繍」

今年度2回目の京都は、京繍のお勉強。

京繍とは、日本刺繍のこと。京都に伝わっている日本刺繍だから京繍と云うらしい。古代から、布地に糸で模様を描いて楽しまれていたが、地方によって若干技法が違うらしい。

さて、京繍だが、一針一針細かく刺して模様を描いていくのは、とても根気の要る作業である。手芸好きな女性であれば、おそらく嫌いな作業ではないと思うが、とにかく細かい。平織りの布地は、上糸と下糸が交互に連なっている(凸凹)わけであるが、糸で面を描く(もみじの葉)のは、絹の布地の織り目を見て、下糸(凹)部分に布地の裏側から針を出し、同じ列の凹部分に布地の表側から針を刺す。すると布目に沿った真っ直ぐな色糸が凹部分に埋まるという次第である。細い絹糸で織られた布地の経糸一本一本を見るのは至難の技である。拡大鏡などを使って布目がハッキリクッキリ見えれば、かなり作業ははかどるんだろうが、老眼が始まった肉眼には辛い。細かく針を刺しているつもりでも、隙間が空いたり、斜めになったり。とは云いつつも、なんとなく誤魔化しながらも刺し進め、葉っぱの葉脈も付け、葉脈にカーブをつけて立体感を出したり、流水も太い細いでニュアンスを出したり、初心者ながらもなかなか立派な袱紗模様が出来あがった。3日間刺し続けてようやく出来あがった小さな刺繍であるが、熟練の職人は20分程度で終わるらしい。まぁ、そりゃ、しょうがないわな。

それにしても、やっぱり絹は扱っていて気持ちが良い。絹の布地と絹糸を相手に、一人の世界に篭った作業は、悪くないものである。

0 件のコメント:

コメントを投稿