2010年9月21日火曜日

チクチク和裁

とうとう和裁を習い始めた。

以前、造形大の自主学習会「彩」で、織り上げた着尺を展示するための仮絵羽仕立をマスターした。誤魔化しながらも展示できるまでに自分で仕立てられるようになったが、本仕立てとなるとそうはいかない。さりとて、決まった日時に教室に通うことは難しい。こんな時、昔だったら、近所のお婆ちゃんのところに行けば、チョコチョコっと教えてもらえるのにな、近くに誰かいないかなと探していたのだった。

そんな折、お茶の稽古の場で、先輩茶人が「年取ったから袖丈を詰めたの」とおっしゃった。もしや、とお聞きすると、和裁が出来るとのこと。浅草在住の先輩茶人は、近所の婆さまに少しずつ教えていただき、今では何でも出来るらしい。であればとお願いしたら、快く「良いわよ。いらっしゃ」と応諾して下さった。そんな我々の話を聞きつけた同輩茶人も仲間入りして、一気に生徒3人で開始である。

初回の和裁教室は、娘時代から着ている長襦袢の修理である。生地はしっかりしているものの、縫い糸が弱り、あちこち開き状態になってしまっている。適当に繕ってはみたものの、縫い方が違うらしく、しっかりしない。古いながらも想い出のある長襦袢なので、何とか復活させたいと思っていた。教えていただけばアッと云う間である。グシ縫い、絎け縫い、耳絎け縫いを教えていただけば、チョチョイのチョイである。家に持ち帰り、教えていただいた通りにチクチクすれば、完全復活。嬉しい。

旦那が小学生時代に家庭科の授業で使った裁縫箱を覗けば、絎け台やら指貫やらあるではないか。可愛くて思わず購入したテントウ虫の針山やウサギのメジャーも日の目を見ることになった。楽しい習い事が始まった。

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