大磯茶会は、大磯近辺にお住まいの数寄茶人が集まり、年に一度催される茶会である。
場所は大磯駅前の松月。1ヶ月前に伺った時の料理の美味しさが忘れられず、大磯在住でないにもかかわらず、ずうずうしくも仲間に入れていただいた。大磯は、昔は名士の別荘地だった土地柄ということもあり、今でも著名な方々が多くお住まいのようである。大磯茶会は、茶の流派にこだわらず、現代の数寄者により、再び大磯の地で茶の湯を盛り上げようと立ち上げられた集まりである。さすがに、お世話人には名の知れた面々が連なっており、歴史文化の豊かさを感じさせられる。
今年は、濃茶席を山田宗偏流家元、薄茶席を国会議員・河野太郎氏が受け持たれた。裏千家流を学んでいる私にとっては、宗偏流の作法は馴染みがなく、とまどうことも少なからずあったが、家元はじめ皆様が暖かく受け入れてくださったお陰で、緊張することもなく、楽しく過ごすことができた。使われた道具は、時代の付いた、侘び茶に相応しい取り合わせで、一服の茶をいただくだけなのに、何とも贅沢な時間と空間を頂戴した気分である。薄茶席は、小学2年生の女の子が点前をされた。小さい身体で一所懸命に点前をする姿は微笑ましく、拝見しているだけでご馳走をいただいた気分である。
台風14号が接近している中での茶会であったが、松月の中は別世界であった。綺麗な着物を着て、美味しい料理をいただき、様々な美術品を拝見できるのは、とても贅沢な気分であった。
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