鎌倉・建長寺で催された四ツ頭茶会に赴いた。
四ツ頭とは何ぞや?と思いつつ、茶会という響きに魅力を感じ、誘われるままに出向いた。
当日は4時半起床。暗い中で身支度を整え、8時半には北鎌倉駅に到着。先に到着していた茶友・みさピョン&ユミは、「一生分の着物を見た」と云うくらい、掃いて捨てるほどの着物姿を見送ったらしい。
説明書によると、『四ツ頭茶会は、中国の宋・元時代に禅院で行われた茶礼作法で、鎌倉時代に我が国に禅と共に伝えられ、禅院での法式・作法等を規定した清規(しんぎ)に従う厳粛な礼法であり、侘び茶の源流ともなっている』ものらしい。
どんな茶礼作法か簡単に述べると、
①部屋は、正方形の大広間である。
②客は9名ずつ4グループに分かれ、グループ毎の正客を主位・賓位・主対位・賓対位と呼び、各位を「頭(とう)」と称す。⇒これで「四ツ頭」
③4グループは、座鑑(座奉行)に従い順次入室し、四隅の角を中心にカギ状に広がり、部屋中央を向いて着座する。
④供給(くきょう・僧侶)から、客全員に菓子(縁高)と茶碗(天目台)が配られる。
⑤縁高には、干菓子2個と、椿の葉の上に極小の黒文字が真上から刺さった甘辛く煮たコンニャクが一切れ盛られている。
⑥茶碗の中には、適量の抹茶が入っている。
⑦右手に茶筅、左手に浄瓶を持った供給(僧侶)が自分の前にきたら、天目台ごと茶碗を自分の胸の高さに持ち上げる。
⑧供給(僧侶)は、立ったまま左手の浄瓶から湯を注ぎ、右手の茶筅で茶を点てる。
⑨客は、供給(僧侶)の点てる力に負けないよう、両手で必死に天目台を掲げ支える。
⑨客は、次客の茶が点て終わったら、縁高を持ち上げ、コンニャクだけを食べ、残りの干菓子と葉っぱは包んで持ち帰る。コンニャクを食べ終わったら、天目台ごと茶碗を持ち上げ茶を喫する。
⑩客全員が飲み終わったら、供給(僧侶)は、縁高と茶碗を下げる。
⑪座鑑(座奉行)に従い退室。
何とも変わった作法である。立ったまま茶を点てるってのは、どうなのよ。茶碗だけで良さそうなものなのに、天目台ごと持ち上げて茶を飲むって、どうなのよ。お行儀が良くないんじゃないの?と思うこともままあったが、まぁ、いろいろな作法があるものだと、面白く体験をさせていただいた。多くの流派では何かと畳に手を付きオジギをするが、四ツ頭はオジギがまったくない。オジギの代わりに合掌をする。禅寺の坊さんっぽい感じで、これは良し。
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