2010年10月17日日曜日

スクーリング 「考古学」

↑校舎前に展示された巨大な和紙のオブジェ。
この広場には、いつも何かしら生徒の作品が展示されていて楽しい。


昨年、歴女デビューした私は、どんどん過去に興味を持つようになり、とうとう考古学にまで手を染めてしまった。これまで、どんな遺跡を見ても「穴ぼこや崩れた石ころを見て、何が面白いのかしら?」と思っていた。変われば変わるものである。考古学と云われ思い浮かぶのは、炎天下、地面をチマチマと掘り返している姿である。地下深くで眠っている大昔の物を、時間をかけてワザワザ掘り起こさなくても良いのに・・・と思っていた。

考古学とは、過去のモノから、文化や歴史など過去の人々の営みを考える学問だそうである。なので、恐竜の化石の発掘は、考古学とは無関係らしい。地面を掘り返す姿から、同類かと思っていたが、全く違う分野なのである。過去の人々や生活について・・・なんて興味深いんでしょう。これまでは、遺跡を見ても、ただ遺跡そのものを見ているだけだったから面白くなかったのである。遺跡を見て、当時の人々や暮らしの様を想像する力がなかったら、面白くないに決まっている。そうだったんだ・・・。

遺跡調査の手順(国内の場合)は、
①文化財保護法に基づき、文化庁に申請
②調査計画の具体化
③分布調査(踏査、古地図分析、聞取りetc.)
④予備調査(測量図の作成、探査etc.)
⑤発掘
⑥遺跡、遺構の記録
⑦遺物整理
⑧報告書の作成、出版
と、気の遠くなる作業である。

発掘した遺物、遺構が、いつの時代のモノかを決定するためには、
①相対年代決定法
  ・層位学的研究法
  ・型式学的研究法
②絶対年代決定法
  ・紀年銘資料
  ・理化学的年代測定法
といった方法があり、複数を組み合わせ検証を行いながら決定する。

いまだに、安らかに眠っている棺を掘り起こすのはどうかと思っているが、この地でこんな人達がこんな生活をおくっていたんだと想像するのは、何とも楽しいものである。

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